(04- シャドーイングと音読の科学)
効果的なシャドーイング学習の提案です。
同じ文で何度も繰り返し行いますが、単にシャドーイングを繰り返すだけでなく、
いろいろな方法を取り入れる事で、学習効率を上げ飽きにくくもなります。
①リスニング/概要確認
まずは概要を確認する為のリスニング
②マンブリング/ぶつぶつとつぶやく
次にぶつぶつとつぶやくように読むマンブリング
③パラレルリーディング/読みながら聞いて確認
テキストを読みながら聞きながら音読するパラレルリーディングで
シャドーイングの為の準備
④英文の意味チェック
意味理解もできるように単語や文法をチェック
⑤シャドーイング(プロソディシャドーイング)/発音を確認することに重点
音確認に重点をおいたシャドーイング
⑥コンテンツシャドーイング/意味理解をしながら
意味を理解しながらのコンテンツシャドーイング
⑦リピーティング
⑧レシテーション(暗誦)
学校でもよくするリピーティングや暗誦も行い文章を記憶してしまおう
(P231、シャドーイングと音読の科学より引用)
シャドーイングの第一の目的は、英語を聞いて、
英語の音を楽に認識できるようにする為なのですが、
意味理解や未知語の記憶も重要なので、それらもカバーした方法です。
私がシャドーイングをする時は、
①リスニング
②音読しながら意味理解
③テキストを見ながらモデル音を聞き正しい音をインプット
④コンテンツシャドーイング
※納得いくまで④を繰り返し行う。
⑤知らなかった単語などをノートに書いてその復讐ができるようにする
この本に提案されている順序と近い順序で、
トレーニングができている気がします。
得意不得意もあるので今回提案されている方法をもとに、
自分に効果的で進めやすい方法で、トレーニングすることをお勧めします。
◆リーディングの効果として、
単語認識や音韻符号化能力の高速化があげられますが、
シャドーイングの手順と同様、意味の理解も含めた学習方法が効果的です。
①リスニング
②英文テキストの語句・意味チェック
③コーラスリーディング
④パラレルリーディング
⑤個人読み
⑥リードアンドルックアップ
⑦レシテーション
(P244、シャドーイングと音読の科学より引用)
リスニングで概要を把握してから意味を確認。
(教室ではみんなで読むコーラスリーディングを)
テキストを読みながら聞きながら発音するパラレルリーディングで、
正しい音や意味理解ができているかを確認。
パラレルリーディングで弱点と感じたところを、自分のペースで音読し練習。
暗誦への橋渡しとして、一文づつ読んでから見ずに再度くりかえす練習。
音読でも、正しい音をインプットするための
リスニングも重要、それから暗記してしまう位読み込む、
という感じでしょうか。
私の場合は、意味理解にも重点を置いたシャドーイングと、
やさしめの英語を黙読でたくさん読んでいたので、
リーディングでここまでの方法はしてきませんでしたが、
自分に合った勉強方法を探す為の参考になると思います。
◆シャドーイングは英語学習初期、中期、の人に効果的な学習方法ですが、
学習初期の人には難しく感じます。
意味理解を含まないシャドーイングでも難しいため、
教材を選ぶときには注意が必要です。
この本では、100語に2、3語の未知語がある位の文章レベルを推奨しています。
97、8%の既知語でできている英文です。
語彙レベルを調整していない英文でのシャドーイングは、おすすめできません。
NHKの英会話のテキストや、速読速聴・英単語シリーズ(Z会)を私は使っていました。
自分のシャドーイングを録音して聞いてみる、というのも効果的なようです。
音読学習時もいくつか注意点があります。
音読は文字と音を対応させる練習でもあります。
文字を見て正しい発音ができるようになる事でリスニングも上達します。
その為にはモデル音(ネイティブ発音)を聞き、自分の発音を確認することが必要です。
また音読練習は集中しての学習より、分散させて(毎日)の、
音読が効果的という事も分かっているようです。
毎日の学習のスタートは音読からと決めるのは効果的で、
WPM (一分間に読める単語数) を計測し、
最終目標設定は黙読で、300wpm でしょうか。
もちろん意味理解をともなってのリーディングでです。
トイックの点数を上げたいのであれば、
トイックのリーディングパートの音読も効果的です。
◆前にも書いた事ですが、音読とシャドーイングのイメージです。
シャドーイング: 音情報⇒①⇒意味理解
音 読:テキスト⇒②⇒音情報⇒①⇒意味理解
①と②のスキルを段階的に鍛えて、リーディング全体のスキルを向上させることができます。
これから、自分に合った方法を再度考え、
私はこんなトレーニング方法を実践しています。
同じ文章で1~7を実践します。
1、黙読:内容を理解しながらWPMも計測
今の英文読解力を把握する
2、自由に読む:正確な意味理解や語彙、文法の確認をしながら読む
3、リスニング【②】:テキストを見ながら精聴し正しい発音を確認
4-1、パラレルリーディング【①、②】:リスニングしながら同時に音読し、
正しい発音と意味理解が同時にできるか確認
4-2、プロソディシャドーイング【①】:発音を重点的に確認するシャドーイング
(※4-1がスムーズなら省略)
4-3、音読【①、②】:音読しながら意味理解の確認
(※4-1がスムーズなら省略)
5、コンテンツシャドーイング【①】:意味を理解しながらシャドーイング
6、音読【①、②】:読みながら意味がスムーズに理解
できるか確認しWPMを計測
7、黙読:正確な内容理解のできるスピードで黙読し、WPMを計測
最低でも①の練習を3回、②の練習を3回することになるのでバランスはとれていると思います。
読む速度は、WPMを記録し効果を測定します。
なによりも、毎日する事が大切です。