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英文リーディングをするときの重要事項

by homunculusman

(04- 英語リーディングの科学「読めたつもりの謎を解く」)

◆リーディングの題材を選ぶときは、書かれている内容について、
事前にいくらか知識をもっている事は大切です。面白い文章があります。
下の四角は見ずに、上の四角の中の英文だけを読んでください。

『What is Schema Theory?』
Bransford & Johnson (1972, JVLVB)

文章は理解できても、何について書いてあるかが分かりにくいと思います。
しかし、下の四角のタイトルをみれば分かります。
タイトルをみて(前もって知識を得て)から読めば理解は進みます。
これは日本語でも英語でも同じで、
文章を読むときは何についての文章なのかを探りながら理解を深めています。
慣れていない英語だとこのこの能力が低下するため、
それを補う能力、英語読解能力、の両方が必要にります。

事前に知識があれば理解が進みやすい為、
興味のある事が書いてある英文を選んで勉強を進める事は、
効果的な勉強方法の一つです。

◆教材選びのポイント
・学習初期は物語文よりニュース記事を学習教材で使う。
(=事実の羅列なので、情報処理負担が少なくて済む)
・興味のある記事を選ぶ。
(=いくらかの事前知識は有効)
・リーディングは、語彙力、文法力、文章構造理解力を高めるが、
語彙増強は別で取り組んだほうがよいこともある。
・文章中の単語が95%以上分かれば、自力でかなり楽に読めるレベル。
この%を参考にして英文を選ぶことも有効。

◆授業や英会話学校で英文を音読をする事がありますが、
日常生活では黙読が多くあまり音読はしないのでは?
なのに音読は効果のある学習方法なのでしょうか?

英文を黙読で読む時の処理は大きく分けて
文字認識 → 音韻処理(音声化処理) → 意味理解、です。
黙読でも、頭の中で音読をしているかのように、
音を発している感覚はないでしょうか。
この処理が音韻化(音声化)です。
特に英語の場合、黙読でも音読でも、
ほとんどの場合は一度単語を「音」に変換しています。
筋電図検査等でのリサーチでも分かっています。
声を出して読む音読は、音韻処理を強制している状態です。

英語学習初期では、音韻化のスピードを上げる為には音読練習が効果的で、
音読スピードを上げるように頑張れば、
黙読をするときのスピードや理解力も上がります。
黙読でネイティブや読むのが早い人は、この処理にとても慣れているので、
音を意識しなくてもスラスラと読めます。

しかし、英語初心者にとって音読は簡単ではなく、
発音に気をとられながら読み進めていると、
英文の内容が理解できなくなる事があると思います。
これは、自分の英語の能力(処理能力)がほとんど発音に使われてしまい、
意味を理解する為の処理能力が残っていない状況です。
意味をしっかりと理解する為には、
少ない処理能力で音声化(音韻化)の処理を行い、
残りの処理能力を意味理解に使わなければいけません。
これが出来るようになる為に『音読トレーニング』が必要です。

私の場合は、
・同じ文章を何回か読み、音読・黙読スピードを上げる。
・Words Per Minute を記録し上達度を測る。
・比較的簡単な英文を多量に読み、理解が100%合っているるか和訳で確認。
WPMも記録し上達度をチェック。
を実践しました。
発音のみ意識したトレーニングは少しで十分です。
音読と意味理解の両立が目標です。

◆音読は英語を上達させる為のトレーニングとして効果がありますが、
読み方には「2秒ルール」のコツがあります。
英語は聞いたときでも読んだときでも、一度頭の中で音を認識し、
それらの情報を一時的に保持し、情報を処理します。
しかしその情報を保持できるのは2秒程度まで、のようです。
読むときはこれに合わせ、2秒程で読めてしまう文節や文の単位で、
意味を理解しようとする事を勧めます。

例えば、スラスラ読めたときの英文と、つまりながら読んだときの英文では、
スラスラ読めたときのほうが、意味が頭に入ってきやすかった、
という経験をした事のある人はここから説明できます。
また、つまって途中で止まってばかりの音読や、
話し手が詰まってばかりの時は、情報の保持と処理が思うようにできず、
意味の理解がしにくい状況になるというのも同じ理由からです。
日本語も同じで、難しい漢字が多い文章で、つまりながら読んだ場合は、
一度読んだ後にもう一回読み直してはじめて理解できた、
なんて経験もあるかと思います。

2秒ルールは、単語や文法を覚えるときにも利用できます。
単語は文章(例文)で覚えるのが良いと聞くことがあります。
私も賛成で、その時の文章は2秒程度以下で一気によめる短い文が覚えやすかった、
という経験があります。
文法も同様、
should + have + 過去分詞 と覚えるよりも先に、
I shouldn’t have done that….
(そんな事やらなければよかった、、、、)
と短い例文を覚えてしまい、
後で文法を理解するという方法もおすすめします。

単語も文法も文章で覚えるときは、
一気に言えてしまう、短めの文が頭に入ってきやすいのです。
これは情報保持が2秒程度だという事と、
関連が深いのではないでしょうか。

カテゴリー: リーディングプロセス タグ: 教材, WPM, 読解力, 音韻符号化

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