(02- 英語で英語を読む授業)
◆英語を読んで理解するまでのプロセスの話です。
『It was the automobiles which forced the construction of a
great network of highways.
〔表面上の理解〕
大きな高速道路網を建設することを強制したのは自動車である。
〔理解の到達点〕
車社会が進んで高速道路がどんどん作られるようになった。今では
いろいろな市や町が結ばれていて移動もしやすくなった。』
(P98、英語で英語を読む授業/卯城祐司 より引用・一部省略)
英文を読み、単語を理解し、文法を理解し、
直訳的に理解し、自分で理解しやすいように噛み砕く(=理解の到達点)。
これらを同時にできれば英語をスムーズに読むことができます。
理解の到達点とは、
自分の理解としてしっかりと頭の中にイメージが浮かぶようになる事を指しています。
文章にもよりますが、この「表面上の理解」と「理解の到達点」
という段階も意識し、英語らしい英語に慣れていく事はとても重要です。
◆英文を読んだときに、理解が進まず、
何度も何度も英文を読み返してしまう事はないでしょうか。
スラスラと意味を理解する為には、
左から右へ読み返しをせずに読めるようになる事は重要です。
読み返していると情報の処理と保持に注意力が使われ、
その一文を通した内容の理解に到達しないことがあります。
読み返しをしてしまう原因は、やはり英語と日本語の文法の大きな違いです。
英語は大まかに、
S(主語)+V(動詞)+O(目的語)ですが、
日本語は
S(主語)+O(目的語)+V(動詞)です。
これだけであれば簡単そうにも思えますが、
例えば修飾語句がついた長い主語があったり、
形容詞があったりすると、混乱する原因になります。
◆英語を読み返さず、左から右に一気に読めるようになる事は、
文章全体の読解力につながるのでとても重要です。
これが出来るようになるためには、
最初は文章を区切って理解する事から始まります。
よく英文に/(スラッシュ)をいれて、
SVOや、それにかかる修飾語句をブロックごとに分けてみることがあります。
この本でもこれは理解への重要なステップとして書かれていて、
語句のブロックを認識し、
「SVがこれで、このブロックはこの語にかかる修飾だな」
などと理解をしていくところから始めます。
もちろんトレーニングをつむことで、
このような意識的な理解は徐々に無意識にできるようになり、
読む速度も上がります。
個人的には、この方法で意味をつかんだ英文は、
同じ文で良いので後日繰返し読み、理解を深めながら、
読むスピードを上げていくようにする事をお勧めします。
これらを継続して取り組むことで上達していきます。