(01- 外国語を話せるようになるしくみ)
裏表紙には、「外国語は、科学的に学習すればだれでも話せるようになる」
という説明があり、シャドーイングを進めている本です。
シャドーイングはとても効果があります。
◆英語に接する(英語学習の)時間数についてです。
12才の子の言語レベルを基準にすると、
一日8時間その言語に接しているとして、
8h×365日×12年で35,040時間の学習が想定されます。
「35,040は母語をほぼ習得してしまうまでに要する、おおよその時間」
(P10、外国語を話せるようになるしくみ/門田修平 より引用)
これに対し実際の私たち、日本にいる普通の大人の英語学習の時間はどうでしょう?
12年間、毎日、2時間勉強したとしても8,760時間です。
これでは話せるようになれない?
それに加え大人は子供に比べ単語を覚えることが苦手です。
また、この時間差を埋めようと英語をただ単に浴びていても、
特に大人には意味がありません。
◆言葉を理解するためには、実は大変な処理をしていて、
聞いてから理解、概念化(返事をどのようにするか)、返答、
これらを日本語では無意識のうちに処理しています。
日本語では主に返事をどうするかにさえ集中すれば会話はできます。
しかし、英語ではそうはいきません。
日本人が英語を学ぶ場合は、似た言語でもないため言語距離があり余計に大変です。
語彙、文法、文章作成能力、
(私は避けたいのですが)伝え方が分からないときに言い換えて伝える能力、
流暢性等が重要で、英語のテストでもこれらの基準を設ける事があります。
他にも発音など別の要素もありますが、私の場合は発音は二の次としています。
発音は簡単なスキルなので、大人でもいつでも学習・習得ができます。
しかし、正確な発音ができないとその単語は正確に聞けない、という事実もあるので、
発音学習は、他のスキル習得に悪影響が出ない程度で行えばよいのです。
◆流暢性を高めるためには、シャドーイング学習がとても効果的です。
シャドーイングは「学習⇒ドリル⇒獲得」のプロセスにとても効果があります。
自分の英語レベルより少しだけ高いレベルの教材を選んで実践することで
インプットとアウトプットを大量に行う事ができます。
この本ではとくに「ドリル」が重要としています。
繰り返すことで、簡単な表現から少しづつ、
あまり意識しなくても話せる英語が増えていきます。
それでも上達しない場合は、考えずに発話しているだけで、
語彙、文法、自然な表現ができているかどうか等を意識していないからです。
よく英会話学校で、しゃべりっぱなし、のような人を見かけますが、
大人に関してはそれでは上達は見込めないか相当遅い上達となるでしょう。
「ドリル」の一つの方法として考えているのかどうか分かりませんが、
グループでの英会話学習の際に、生徒同士で話させる先生がいます。
これは一定のレベルの人同士が行う分には良いのですが、
そうでない場合はやはりお勧めできません。
私も生徒同士で話させる先生の教授法は手抜きとしか思っていません。。。
◆自分の英語力の自己分析も、レベルアップにはとても大切です。
何につまづいているのか、何が足らないのか、どうして分からないのか、、を突き詰めます。
学習初期の方は、おそらく語彙不足が一番にくるでしょう。
お勧めは、英検などの英語の資格試験を利用する事です。
レベルがしっかりと調整された教材で勉強でき、目標もでき、勉強の順序も見えてきます。
語彙レベルや文法、求められることもしっかりと設定されているので、
少しづつレベルアップできる良い方法です。
トイックができても、、という方もいますが、
トイックすらできないの?あれは簡単な英語だよ。と思え、
次は流ちょうな英語でディスカッションができる事を目指せばよいのです。